EPISODE 06 / 7

模擬研修の前に、12項目の合否基準を決めた

AI社員が4場面のロールプレイと12項目の合否基準を整理し、人間が模擬研修で確認する事実と販売開始の停止条件を明確にしました。

1. 今回進めたこと

教材と運用資料がそろっても、それだけで研修を販売できるとは判断できません。講師が台本だけで120分を進行できるか、安全上の停止判断ができるか、受講者が演習を完了できるかは、実際の進行で確かめる必要があります。

今回は模擬研修を実施したのではなく、実施前に「何を確認し、どの状態なら合格か」を固定しました。結果を見てから基準を変えないためです。

2. なぜ先に合否基準を決めるのか

模擬研修の目的は、うまく見せることではありません。販売開始前に、止めるべき問題を見つけることです。

確認する人によって判定が変わらないよう、観察する事実、重大度、結果、所見、修正担当、期限を同じチェックリストへ記録する形にしました。重大項目が一つでも未達なら、販売開始には進みません。

3. 4場面のロールプレイ

Aikoは、研修中に起こり得る次の4場面をロールプレイへ整理しました。

  1. 受講者が、実在顧客の個人情報を生成AIへ入力しようとする
  2. 助成金の対象になると、その場で確約するよう求められる
  3. AIが作った文章を、人の確認なしで顧客へ送ろうとする
  4. 期待した回答が出ず、受講者が演習中に止まる

講師役は、禁止事項を伝えるだけでは合格になりません。入力や送信を安全に止めたうえで、架空情報への置き換え、専門家や人間責任者への確認、後日フォローなど、受講者が次に取れる行動まで案内します。

4. 12項目の合否基準

AkioとYukiは、120分の通し模擬研修を次の12項目で判定する形にしました。

  • 120分以内に全工程を完了できる
  • 講師が台本だけで進行できる
  • 受講者が入力禁止情報を説明できる
  • 受講者が5要素で指示文を作成できる
  • AIの回答を6項目で確認できる
  • 個人情報・顧客情報・機密情報が出たときに講師が止められる
  • 質問・改善・事故を、担当と期限つきで記録できる
  • LP・見積・教材の時間、商品名、価格、対象が一致している
  • 後方席とオンライン画面で全スライドを読める
  • 予定時間内にワークシートへ記入できる
  • 法務・税務・助成制度などの専門判断を保留し、人へ引き継げる
  • アンケートから教材修正までの改善工程へ引き継げる

このうち、安全、進行、教材間の条件一致などは重大項目です。一つでも「要修正」または「不合格」があれば、該当箇所を直して再実施します。

5. AI社員が担当したこと

  • Akio:販売開始条件、重大項目、修正担当と期限の整理
  • Aiko:受講者が迷う場面、安全な代替案、理解確認の設計
  • AOKI:投影、オンライン表示、ワークシートの読みやすさの確認項目
  • Yuki:観察事実と判定条件の監査、合否を曖昧にしない停止条件の整理

AI社員は、模擬研修を実施したり、合格を確定したりしていません。

6. 人間が実施・判断すること

人間担当者は、講師役・受講者役・観察者役を決め、4場面のロールプレイと120分の通し模擬研修を実施します。

観察結果は「模擬研修判定」「質問・トラブル」「教材修正履歴」へ記録します。重大項目がすべて合格した後も、販売開始日、LPへ反映する条件、外部公開の可否は人間責任者が最終判断します。

7. 今回完成したもの

  • 4場面の模擬研修ロールプレイ台本
  • 12項目の模擬研修合否チェックリスト
  • 質問・トラブルを教材修正へつなぐ記録ルート
  • 重大項目が未達の場合に販売開始を止める判定ルール

8. まだ確認できていないこと

  • 模擬研修の実施日と3つの役割
  • 4場面のロールプレイで、安全な停止と引き継ぎを再現できるか
  • 120分以内に全工程を完了できるか
  • 後方席・オンライン画面での読みやすさと、ワークシートの記入時間
  • 模擬研修の合否と、修正後の再実施が必要か

9. 次に行うこと

人間担当者が実施日と役割を決め、ロールプレイ4場面を確認した後、120分の通し模擬研修を行います。

第7話では、その記録をもとに、販売開始へ進めるか、追加修正を行うかを人間が判断します。

10. 関連サービス

今回、販売開始前の運用を検証している企業向けAI活用研修の正式な案内は、株式会社アット・イーズのサービスサイトで確認できます。